「理解しながら…」改め「FET差動HA」ってことにしようかな
タイトル通りなんだけど、「理解しながら作るヘッドホン・アンプ」の付録基板で作ったヘッドホンアンプ…っていくらなんでも長すぎるし、アンプそのものの形式や性質を表しているわけでもないので、「FET差動HA」って略すことにした。さらには、作者殿への敬意を示すために「ぺるけ式」と前置するのが、この形式のヘッドホンアンプを作成されたり、話題にされている方々の間での習わしとなっているようで、自分の場合、全然その末席にもおこがましくて近寄れないが、その習わしに従わせていただこうと思う。
この「FET差動HA」はその名の通り、FET(ってこれがまた普通にはわからない略語だな…)すなわち、Field Effect Transistor 電界効果トランジスタを使用したアンプってことになる。アンプって「増幅器」のことで、入力された信号を「増幅」するのが仕事だが、小さい入力信号に変化を、大きな出力信号の変化とする機能の一番プリミティブな部分を担っているのが、かつては「真空管」であり、今は「トランジスター」ということになる。そういえば、ちょっと前にトランジスターに代わる新たな「増幅機能」を持つ何かが発見か発明家されたようなことをスラドで読んだような気がしたが気のせいだったかな。
で、ただオーディオ用のアンプでは、この小さな信号を、大きな信号に反映させるときの「正確さ」が求められる。それどころか、入力信号のよくない部分を補正して増幅してくれないか?くらいの勢いで性能を求められる(笑)。そういうわけで、この増幅機能を持つプリミティブなトランジスタだの真空管だのを組み合わせて、より複雑で規模の大きな回路にして、その回路への入力と、増幅結果がより好ましいものになるように、創意工夫が凝らされて「オーディオアンプ」が作製される。大きなスピーカーを駆動するアンプの場合は、それだけ増幅率も大きく、悪い部分も増幅されてしまうので、(逆に大局的には細かいところは大きな音に隠れてしまうという面もあると思う)、それらを補正したりするために、いろいろいろんな付加的回路も付け足されて規模も大きくなりやすい(らしい、っていうか、そんな気がする^^;)。
それに対して、ヘッドホンアンプの場合、逆にそれほどの増幅率を求められないが、ヘッドホンで聴くため、スピーカーで聴く場合に比して、ノイズやちょっとした音の変化に、聴く側が敏感になってしまうため、正確さというか、素直さというか、そういう部分はよりいっそう求められる(と思う…)。
例によって脱線しまくりだな。ま、いいかー。もう少し続けると、このトランジスタを組み合わせた増幅回路部分を1個のICにまとめてしまったものが、いわゆる「OPアンプ」で、このOPアンプのIC一個で複数のトランジスタを組み合わせた回路全体と同じ働きをしてくれる。そういうわけで、自作のヘッドホンアンプの多くは、このOPアンプを使用することで部品点数を大幅に減らすことで作製を容易にして、かつ性能を一定水準以上に安定させることに成功している。
最初に頒布キットで作製したnabe氏の「低電圧HPA」も、LME49721というoPアンプを使用したもので、性能もここで取り上げている通り、個人的には非常に満足している。ところが、この「ぺるけ式FET差動HA」はOPアンプを使っていない。素のFETとトランジスタで回路を組んでOPアンプ相当の増幅回路を実現しているわけだ。こういう実現方法を「ディスクリート」という、まぁ「コンクリート」の逆ですな。
ディスクリートだから、どうとか、OPアンプだからどうとか、言えるような知識や経験はまるでないので、どちらの場合も、それぞれなかなかいい感じに音楽を聴かせてくれる。ただ、ぺるけ式FET差動HAの場合、電源が12Vと言うこともあるのか、出てくる音楽に余裕があるところが、感じる違いだろうか、これはディスクリートとかOPアンプとかには関係ない部分だし。もちろん、この違いの原因が電源の余裕のためなんて、誰も言っていない、個人的な「感じ」でしかないわけだが。
ところで、前々回の記事だったろうか、ちょっと触れたのだが、haiga氏のページで頒布されているバランス式出力のポタアンキットを注文(なんて言っていいのかな?好意で頒布されているキットに対して)して、昨日届いた。実は、このバランス式出力のポタアンって、中身は本ぺるけ式FET差動HAをポータブル化したものだったりする。と言うわけで、本当に低電圧かしているにもかかわらず、この12Vのアンプと同じ効果を得られるのか?あるいはバランス出力によりさらに一歩上をいく音を聴かせてくれるのか?楽しみである。が、届いたパーツを、ちょっと見て、びっくり。前もって作製手順pdfでわかってはいたのだが、チップ抵抗やDualトランジスタチップのなんと小さいことか…。チップ抵抗とか、ごま粒をさらに薄く半分に切ったものより、さらにさらにもうちょっと小さいくらいだ((T-T)。こんなの本当にハンダ付けできるんだろうか?確かに今回作製した基板と比較すると送ってきたプリント基板は1/8もない程度の面積だし…。正月休みに頑張って作り上げられないかと…。
で、今朝iPod 5G 30GBが無事引き取られていったので、試しに MGR-A7をソースに聴いているところなんだが…。iPodで聴いていても、特に不満もなかったし、「やっぱMGR-A7じゃないとダメだな」なんてまったく思わなかったのだが…。それでも、やっぱり、こうして「よりいいソース」で聴くとけっこう違うので、困ってしまう。特に衝撃だったのは、松下奈緒の映画「チェスト!」のサントラから、唯一彼女のボーカルが含まれる「流れる雲よりもはやく」。いつものポータブルセットでは感じたことのない奥行きの深さを感じさせてくれた。彼女の決して上手とは言えないが、きまじめで一生懸命な歌唱が唄のテーマとも見事にマッチして、ただただその「音楽」に涙しちゃうようなそういう感動を呼び起こしてくれる「世界」を垣間見れたようなそんな感じ(って、大げさすぎだな、さすがに)。
う~ん、まぁ、iPodが戻ってきてから、どうするかは考えよう…。
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